婚活ブームが風俗嬢にも!常連客にアプローチ

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いまや「婚活」は時代のキーワード。流行に押されて敷居も低くなったが、反面競争も激化し、婚活女子は供給過剰に。多様化するブームの余波は、ついに風俗業界にまで侵食してきたという。

お金を持っていそうな常連客にアプローチ

婚活ブームにより今や女余りの時代

婚活ブームといわれるようになって久しい昨今。不景気のさなか、人々は安定した暮らしを求めて、家庭を持ちたいと考えている。
そんな中、デリヘル嬢と結婚したという読者からの手紙が届いた。彼は39歳で、奥さんは5つ年下の34歳。しかも奥さんによると、店の他の女のコも婚活目的で働いているらしい。婚活もついにここまできたかと感慨も深くなるが、まずはその前に現状を確かめておきたい。
婚活業界で活躍する古屋氏(仮名)は証言する。
「昔のような地縁血縁によるお見合いが減り、その分専門のサービス業者を利用する人が増えています。経済産業省の推定によると、結婚紹介サービスに登録している人は、現在60万人にものぼります」
さらに、市場規模も500億円から600億円に達し、婚活サービスを提供する事業所の数も1000軒を大幅に超えるという。
一方、こうしたブームのなかで、さまざまな問題も目立ちはじめている。
「結婚に対する本人の希望と現実のギャップです。特に女性側に顕著にみられます。結婚相手に年収1000万円を希望される女性がいますが、実際に適齢期の男性でそのような人は全体の1%もいません」
さすがに最近では女性もそれほど高望みしなくなったというが、現実はさらに厳しいようだ。
「草食系男子などという言葉が流行っていますが、婚活についても女性のほうが積極的。大手でも、登録する男女比が4対6と、言い方は悪いですが女余りの状況になっています」
こうした競争の激化により、業者に登録してもなかなか結婚に結びつかない「婚活浪人」が年々増加しているというのだ。
出会いもない、お見合いの話もない、業者に頼んでもうまくいかないと、これでは八方ふさがり。しかも女性には年齢との戦いもある。そこで焦った彼女たちが、自ら新しい婚活の場を求めはじめているというのもうなずける話である。

風俗嬢になって婚活する理由

次に編集部では、実際にデリヘルで婚活しているという女性に直撃を試みた。手紙を送ってくれた読者に協力してもらい、奥さんの元同僚を紹介してもらうことができたのだ。
名前や店名を伏せることを条件に取材に応じてくれたのは、彩香さん(仮名/29歳)。デリヘル歴1年ほどのアラサーOLだ。取材現場のホテルに現れた彼女は、黒髪のきれいな笑顔のさわやかな女性である。
まずは、普通のOLだった彼女が、なぜデリヘルで婚活するようになったのかを訊ねてみた。
「以前、いわゆる結婚紹介所にも登録したことがあるんです。だけど、お金がかかる割には、なかなか希望の男性とめぐり合えませんでした」
当初は彩香さんもご他聞に漏れず、夢と現実のギャップに悩んだという。だが、問題はそれだけではなかった。
「そこで業者の方は、パーティーなどのイベントに積極的に参加するよう言ってきました。でも、そこでも条件の良い男性は競争率が高くて、自己アピールの苦手なわたしはついていけませんでした」
集団お見合いに当たるパーティーでは、一対一で話せるのは10分ほどしかない。フリータイムでも、人気のある男性の周りには、「肉食系女子」が群がり、彩香さんのような引っ込み思案では話すことさえできないという。ところが、
「あきらめかけていた時に、友人から紹介されたのがデリヘルでした。もちろん最初はとまどいましたけど、話を聞いているうちに、だんだん興味が湧いてきたんです」
彩香さんはそれまで自分が風俗嬢になることなど考えたこともなく、遠い世界の話だと思っていたという。ではそれがなぜ、デリヘルで婚活することになったのだろうか。

外見や収入よりも重視するものは…

彩香さんは、友人のこんな説得でデリヘル婚活を決意したという。
「結局、結婚紹介所でわかるのは、収入だとか表面的なことだけなんです。それも確かに大切ですけど、実際の結婚生活を考えると、もっと重要なことがあると気づかされたんです」
それは、ズバリ「カラダの相性」である。どんなに高収入でイケメンでも、セックスが合わなければ幸せな夫婦生活が送れるわけがない、ということのようだ。
「それにセックスには、その人の本性が現れると思うんです。パーティーなどではお互い取り繕っていますから、本当の性格まではわかりませんし」
なるほど女性ならではの炯眼である。では、実際どのようにしてデリヘルで婚活しているのだろうか。
「まず、どんなにステキな人に見えても、初回の来店ではセックスはさせません。普通のプレイでその人の癖をみて、合いそうだなと思ったら、次にも指名してもらえるようにお願いします」
この際、プレイ前後での会話なども参考にするらしい。そして晴れて2回目の来店となった場合は、
「盛り上がってきたところで相手の目をじっと見つめて、『今日は、いいよ……』っておねだりします。そこでバッチリなら、今度は連絡先を交換して、お店の外で会えるように持っていきます」
とのことだ。彼女はこれまでこうして3人ほどの客と付き合ったという。
「でも、残念ながらその方たちとは、将来設計などで折り合いがつきませんでした。わたしはプレイ中に卑猥なことを言われるのが好きなので、その点はピッタリだったんですけど」
現在は、結婚紹介所との契約も打ち切り、婚活はデリヘル一本やりという彩香さん。最後に、デリヘル婚活の魅力をこう語った。
「お金を稼ぎながら、いろんな人とも出会える。結婚した後で欲求不満に悩まなくてもいいから、今のところベストな婚活だと思っています」
時代とともに婚活も様変わりしているようだ。
しかし一方で、風俗業界にも新しい波が襲っている。就職難で新卒の女子大生が続々と風俗店に流れているというのだ。上京したてのウブな女子大生が増えているとなれば、彩香さんのようなアラサーOLの立場も苦しくなってくるだろう。
いまや婚活も弱肉強食。無理せず独身でいるのもひとつの選択肢かもしれない。

婚活に必要な費用は年間30〜40万円

婚活と聞いて、気になるのがかかる費用。本文中にも登場してもらった古屋氏に訊ねてみると、「最もかかるのが初回に支払う入会金。登録料に加え、情報提供料、活動サポート費、システム維持費、データマッチング費、入会金などと各社異なりますが、これだけで10~20万円ほどが相場になっています」とのこと。さらに、これとは別に月会費がとられる場合が多く、たとえば結婚紹介所大手N社だと、初回入会金に12万円、月会費が1万5000円になる。また、「パーティーやイベントがあれば、その参加費用が1回につき数千円から高いもので数万円とられます」という。これらを単純計算すれば、無事1年で成婚したとしても30~40万円かかることに。婚活も格差の時代か!?

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