チ○ポだけでなく財布も抜かれ…
「あれは昨年の暮れでした。忘年会のあと、終電ぎりぎりのK王線に乗っていたんですね……車内は満員で、自分と同じように酔っ払った会社員でごった返していました」
こう振り返るのはデザイン会社に勤めるHさん(42歳)。年齢よりも若く見える溌剌とした中年男性だ。
職場は新宿区にあるが、Hさんの自宅は神奈川県。新宿駅から出るK王線はいつもの通勤電車だった。
「電車に乗ってすぐに『おいおい……』と思いました。車内は7割近くがおっさんなのに、僕の周りだけ女性だらけ。6人はいましたね。まあ、臭いおっさんの近くにいるよりよっぽどマシだし、得した気分でしたよ」
6人の女性は皆、30代後半から40代と思われた。ただ、OLという雰囲気はなく、
「服装がね、結構派手なんです。やや胸元が開き気味だったり、ウエストラインが浮き出るワンピースだったり……エロい感じでした」
なおさらHさんは嬉しくなったが、驚いたのは電車に乗って5分ほどたった頃。
「僕のお尻を誰かが明らかに撫でているんです。え? と思ったら、今度は太ももを誰かが撫でてくる。さらに前からは誰かが股間をサワサワしてきたんです」
Hさんは仰天しつつも、すぐに分かった。触られている感覚からして、明らかに女性の柔らかい手。そう、自分の周りにいる女性たちが〝逆痴漢〟してきたのだ。
「もうこっちは完全にパニックです。嬉しいと思うより、得体の知れない恐怖がありましたよ。女性たちはグルで、ちょこちょこお互い目を合わせて、アイコンタクトを取っていました」
やがて胸元にも指が伸びてきて、乳首もまさぐられた。それだけではない。
「怖いのに触られていると、勃起してくるんですよね……そのうち、僕のズボンのチャックがおろされて」
電車内でペニスをむき出しにされて、直接、シゴかれたという。
「それも竿を握る手と、タマを揉む手があって……ヤバいと思ったけど、俺はすぐさま射精しそうになった」
ぐっと堪えていると、耳元で「出しちゃえ……」とささやかれた。その声があまりにも色っぽく、Hさんは導かれるままドビュッ。
「射精した瞬間、目の前にいた熟女が自分の手で精液が飛び散らないように抑えてくれているのが分かった」
Hさんが射精を終えると彼女たちは次の駅で降りていった。うらやましい話だが、天国から地獄に突き落とされたのは電車を降りた後だった。
「パスモを出そうとしたら、バッグに入れていた財布がない……すぐに携帯で自分が飲んでいた店に確認したけど財布はなかった。どこかで落としたのかもしれないけど、もしかしたら……」
新手の女スリ集団だった可能性も高いのだ。