援助交際をしながら旅する鉄道女子

特集

都内に出没する痴女の噂を実地調査

かつて鉄道ファンといえば、ごく一部のマニアだけだった。それがいまやマンガやアイドルといった一般メディアにも浸透。
そしてついに「ヤリマン鉄子」なる女性まで出没したという!

5万人も存在する鉄道マニアの世界

数あるオタク趣味のなかでも、古い歴史のある鉄道マニアの世界。男の子なら、誰しも一度は電車にあこがれたことだろう。
さて、近年またその鉄道マニア熱が高まっている模様だ。最近ではマニアのことを「鉄ちゃん」「鉄」などと呼び、メディアでもたびたびとり上げられるようになった。
中には鉄道ファン数名が写真を撮るために線路内に侵入し、鉄道が運休となり、警察官が出動する事態にまで至った事件もあった。この過熱する一方のマニア市場について、事情に詳しい交通ジャーナリストのT氏に現状を伺った。
「ひと口に鉄道ファンといっても幅広いのですが、全国でおよそ3~5万人はいるとされ、推定市場規模は年間40億円ともいわれます」
とのこと。さらに最近になり目立つ現象として、女性マニアの増加があげられると同氏は言う。
「俗にいう『鉄子』ですね。特に90年代以降、マンガやマニアを公言するタレントの出現から増えていったようです」
T氏のいうタレントとは、いわゆる「鉄ドル(鉄道アイドル)」のこと。元祖鉄道アイドルとして知られる木村裕子や、現在は芸能界を引退したが鉄道文化人として活動する豊岡真澄、鉄道アイドルグループのステーションなどが特に有名だ。また、鉄道紀行マンガ『鉄子の旅』は、「鉄子」の愛称のもとになった。
つまり、いまや鉄子の存在は珍しいものではないのだ。では、さっそく現場へ出発進行!

駅ホームなどで電車を撮影する「撮り鉄」の急増で、警察の出動する騒ぎにも

撮り鉄ならぬヤリ鉄発見!

鉄道マニアの間では、彼らを相手に援助交際を繰り返し、小遣い稼ぎをしている「鉄子」が存在するらしい。どうにも眉唾もののウワサではあるが、まずは鉄道マニアが集まっていそうな東京駅や上野駅周辺で聞き込みを開始した。
ところが、意外に調査は難航したのである。
駅ホームの端でよく見かける通称「撮り鉄」。電車をカメラで撮影するマニアのことだが、彼らに話を聞こうとすると、
「援交ですか? 鉄子の……あ、すいませんちょっと待って」
と途中で撮影に注意を奪われ、先に進まないこと甚だしいのである。
それでも負けじと地道に聞き込みを続ける編集部員。すると、やがて実際に彼女と遭遇し、援助したことがあるという男性マニアに当たったのだ。
「僕の場合、寝台車で。向こうから話しかけてきたんだけど、乗り鉄同士話が合って。あ、でも車内ではしてませんよ。お互いそこは一線を引いてます」
一線を引いたかどうかはともかく、彼は彼女と途中下車してホテルで肉体を交えたということだった。
さらに彼によると、件の女性は撮り鉄でもあり、最近はO鉄道の古い車両に凝っているとのこと。
「たぶん5000系のことだから、M駅辺りに行けば会えるんじゃないかな」
男性の情報をもとに、さっそく捜査員が現地に派遣された。そしておよそ3時間の張り込みにより、ついに目的の女性を発見。慎重に声をかけ、話を聞くことに成功した。
都内に住む啓子さん(仮名 32歳)は、子持ちバツイチキャリアOL。鉄道にハマりだしたのは、ここ2年ほどだという。
「きっかけは、小学校低学年の息子でした。まず子供が鉄道に夢中になって、『電車見に行きたい!』とせがむので、最初はしかたなく連れていったんです」
しかし息子と一緒に都内の駅を回り、写真を撮っているうちに、やがて啓子さん自身が鉄道の虜になってしまったようだ。
「すぐに都内だけでは飽き足らず、全国各地に飛んで鉄道写真を撮るようになりました。すると当然、お金もたくさん注ぎ込むことになって……」
趣味には金がかかるもの。啓子さんは給料のほとんどを鉄道趣味に費やし、さらにはせっかく貯めた預金にまで手をつけるハメにまで陥ってしまったのだ。
「それでも止められませんでした。知れば識るほどのめりこんでいくのが、自分でも分かりました。こうなるともうほとんど麻薬みたいなものですね」
自嘲気味に話す啓子さん。そして彼女の人生の軌道が切り替わる事件が起こる。

撮り鉄歴2年という啓子さん。清楚な若奥様といった感じで援交の影はない

趣味のためにカラダも売る

鉄道の世界に魅入られたバツイチOLの啓子さん。だが、そんな彼女にもやがて鉄道マニアの友達ができたのだった。
「5つほど年上の男性でした。遠征にもよく同行したりして、撮った写真を互いに見せ合ったり。そのときは異性という意識はありませんでした」
ところがある日、啓子さんはその男性と居酒屋で飲む機会があった。最初は好きな鉄道話で盛り上がっていたというが、
「酔った勢いもあって、なんとなくホテルへ行くことになったんです。旦那と別れてしばらく経っていたから、私も人肌恋しかったのかもしれません」
実際、久しぶりのセックスに啓子さんも燃え上がったという。とはいえ、お互い大人同士ということで、彼女もこのことを引きずるつもりはなかった。
「ところが、それどころか彼はいきなり現金を渡してきたのです。私は何も言いませんでしたし、そんなつもりじゃなかったのですが……」
結局、啓子さんもお金に困っていた折ということもあって、それを素直に受け取ったのである。
そしてその一件以来、彼女の脳裏にある考えが浮かんだのだった。
「鉄道好きの男性、特に30代以上の鉄道オタクといわれる人って、みんなそれなりにお金を持っている人ばかりなんですよね。それで彼らを相手に稼ぐことができるんじゃないかと」
このときから、啓子さんのマニア相手の援助交際が始まったのだ。しかし問題もあった。鉄道マニアに限らず、オタク人種というのが、こと異性に関しては引っ込み思案になりがちだということである。
「そのために子供を利用しました。子持ちということで男性の警戒心をやわらげて、それとなく近づくようにしたんです」
そしてある程度会話ができるようになったところで、おもむろに援助話をもちかけるのだ。
「この作戦はうまく行きました。子供をダシに使うのは少し心苦しいような気もしますが、背に腹は代えられませんから」
こうして啓子さんは、多いときは月に3~4人と関係を持っているという。
「趣味のためのお金も稼げるし、性欲も満たされて一石二鳥というわけです」
発射オーライ。鉄子の旅はこれにて終点~。

鉄道趣味の歴史は、戦前にまでさかのぼる。だが当時は金持ち限定の道楽で、これが一般庶民に広がったのは、1970年代以降のこと。こうしてファンの裾野が広がると、嗜好が細分化され、いろいろなジャンルが誕生するようになった。最も一般的なのは、俗にいう「撮り鉄」「乗り鉄」といった辺りで、それぞれ電車をカメラ撮影する、あるいはあらゆる路線に乗車するマニアのこと。車両研究や切符などのコレクターは、上記のジャンルと重なる場合も多いようだ。収集系でいえば、他にも鉄道模型好きが挙げられよう。また変わったところでは、電車の走行音や発車ベルといった音声を録音するもの、車両ではなくレールや鉄道施設を研究するもの、時刻表を集めたりダイヤグラムを分析するもの、等とよりマニアックな分野も存在する。

切符コレクター以外にも、駅弁や立ち食いソバを食べ比べる趣味も

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